夢beansスタッフてぃんくる
夢beansのアクセサリー作家です。
スタッフの中では最小・最高齢で、ただいま高齢の父の介護真っ盛りです。
身長153cm
骨格タイプ：ウェーブ
パーソナルカラー：イエベ・スプリング
パーソナルスタイル：ロマンティック
＊2021年10月22日以前のスタッフブログはこちら
緊急調べ
おまめブログ記事について
先日アップされた「おまめブログ」、お読みになりましたか？
読んだ時、「３年前の悪夢再来か？」と呆然としてしまいました。
３年前の夏、
『星とラピスの天の川ネックレス』が切れたとおまめちゃんから連絡があったとき、信じられませんでした。
ワイヤー神話を信じ切っていましたから。
画像は「おまめブログ」から
あのとき
作家になるずーっと前に作ったパールのネックレス（重い！）をあわてて確認したことを思い出しました。
何本かあるロングネックレスはすべて無事。
差し上げた友人たちからもなんのアクションも無かったですし。
わが家にある天の川ネックレス（４年前のもの）は今も娘が愛用中。
なのであの時は「おまめ毒ガス説」で笑っていたんですが・・
おまめちゃん天の川や、今回の件はレアなケースだと思うんです。
でも、だからといってそのままにはしておけません。
星とラピスの天の川ネックレス/ブレスレット/イヤリング
ナイロンコートワイヤーを使ったアクセサリーはここに注意！
夢beansで使っているワイヤーは、ステンレスをナイロンでコーティングしたもので、
「伸縮性がなく強度に優れており、水分や油脂汚れに強く錆びにくい」といわれているんですよ。
ただ、ステンレスは錆びにくいといっても金属疲労はあるでしょう。
そこを守るためにナイロンでコーティングしているので、
ナイロンを劣化させないよう気をつければ、
錆びも金属疲労も防げるということになります。
ナイロンは「熱と酸に弱い」
身の回りには、体温はもとより太陽の光や料理中の火気や湯気など熱を発するものが溢れています。
また、体温調節のための汗は酸性です。
ということは
・
・
窓辺には置かない
料理するときには必ず外す
鍋物など湯気のある料理を食べる際には外す
汗などで濡れた際には、水気を拭いてよく乾かしてからジップ袋に入れる
こういった生活のちょっとしたことに気をつけることが、
突然ポキっと折れるなどの事故を防ぐ一助になるのではないかと思うのです。
テグスで作るという選択肢
ワイヤーは強度においてやはりアクセサリーの世界で一番定評があります。
しかし
高温多湿の日本ではそう言い切れない部分があることを今回知りました。
そこで、テグスを使ったネックレスを検討して欲しいという依頼をおまめちゃんから受けたんです。
実は、てぃんくるはテグスを使ったことがほとんどありません。
わたしが使うビーズや石は極小のものが多いうえ、何度もその穴に糸を潜らせるのでテグスは使えないんです。
石を繋げるネックレスをつくるときも、伸びないワイヤーやシルクコードを使っていました。
テグスは伸びてしまうんじゃないかと心配だったからです。
でも、使ってみないとなんともわかりません。
なので今回試しに作ってみましたよ。
気分を上げるピンクとグレーのかわいいケシパールで作ってみました。
これを娘に使ってもらい、経過観察をしてみたいと思います。
ナイロンコートワイヤーで作成
テグスで作成
45cmのショートネックレスなので大きな違いはないけれど
上の画像を見てわかるように、テグスの方（グレー色）がとても柔らかくしなやかなんですよね。
つけたときに、首元にしなやかに沿う感じです。
置いた形もフニャッとしていますよね。
それと比較すると
ナイロンコートワイヤー（ピンク色）は張りがあるので、首元で丸くきれいな形になっています。
「テグス」とは
漢字では「天蚕糸」と書き、字からわかるようにカイコなどの幼虫からとった天然繊維を使用したことに由来します。
現在では、合成繊維で作ったものもそう呼ばれています。
（釣り糸とほぼ同じです）
種類は大きく分けて三つ。
ナイロン
ホンテロン（ポリエステル）
フロロカーボン
使い勝手が良くてアクセサリー作りに手軽に使われているのは「ナイロン」ですね。
ただ、
硬さがあるホンテロンや、強度に優れているフロロカーボンなど
特徴にあったテグスを作品によって使い分けることがベストかもしれません。
テグスとワイヤー、どっちがいいの？
答えは、どっちもありです。
テグスは
柔らかくて丈夫なので石を包むような立体的な作品に向いています。
ただ、半透明なので丸見えにならないデザインのものが良さそうです。
ナイロンコートワイヤーは
張りがある（ふにゃっとしない）ので、チョーカーなどのネックレスに向いていると思います。
いろんな色があるので、ワイヤー自体を見せるデザインのものもいいですね。
一度曲がると癖がとれなので扱いには注意が必要ですが。
テグスとワイヤーはそれぞれに長所と短所があるので
アクセサリーの長さや重さ、そのデザインによって考えていくことが良いと思います。
制作者側からの結論とお願い
今回の件でいろいろと情報収集してみましたが、
使用環境がかなり影響してくるということがわかってきました。
環境はそれぞれ違います。
ワイヤーが錆びるケースは滅多にはないとはいえ、
上で述べたような生活上の注意をしていても不安は残りますよね。
そういう場合は遠慮なくテグスへの変更を依頼してくださいませ。
今回テグスで作ってみて、そのしなやかな出来栄えに驚きました。
ワイヤーが切れた事件は大問題ですが
てぃんくるにとってステージアップの機会をいただけたと思います。
ただ、テグスも万能ではなく、
使っているうちに伸びたり切れたりする可能性があります。
大粒の石に通す場合は二重にするなどして補強しなくてはやはり不安です。
石によって3種類のテグスを使い分ける
それぞれのテグスと石との相性を見ていく
これが今後のわたしの大事な課題となりました。
みなさまにもっともっと安心してお使いいただけるよう、真剣に取り組んでまいります。
というわけですので、
何かありましたら遠慮なくご相談くださいね。
テグスやワイヤー、糸などが切れた場合
他のお修理と同じように、
材料の交換があった際には
材料費を（場合によっては工賃も）いただいております。
今回のパイライトネックレスのような極小（２mm珠）のネックレスの場合は、バラバラになったものを一つ一つすくい上げるのは不可能なので
石は廃棄処分となることがあります。
その場合、新しい商品との交換になるため、材料費を全額ご負担いただいております。
詳しくは夢beansサイトの特商法をご一読くださいね。
夢beansは
これからもより良いものを作ってお届けしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
